消費税が29年4月1日から10%になる予定です。その際、10%から食料品などを増税から外す軽減税率の議論がされています。
その建前上の目的は低所得者に配慮するというものですが、本当は増税に対する反対をなるべく抑えようとするものです。政治の迎合主義と少しの飴玉をなめさせ、増税という目的を達成しようとする頭の良い官僚の戦略に過ぎません。
ところで、軽減税率の問題点は、その範囲・区分の曖昧さにあるとされています。
皆さんは、「黒ネコのタンゴ」(皆川おさむ)を知っているでしょうか。昔、物品税という税金があり、童謡は課税されず、その他のレコードは課税されていました。そして、この「黒ネコのタンゴ」がミリオンセラーになったため国税局長室でこの歌を聞いて課税になるかどうか大議論がされたそうです。
いずれにしても国の財政を大赤字にした政治責任が追及されず、増税ばかりでは、申告書を書く公認会計士・税理士としてはつらいものがあります。
担当:冨山 恭道
九段下の会計事務所
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