所長の冨山です。
本屋で面白い本を見つけました。
生物学者の本川達夫先生が書いた「ウニはすごい バッタもすごい」中公新書です。
海に行くと波打ち際にごろごろ転がっていて気持ち悪いナマコ。
実はこれがすごい。
ナマコには目も・耳も・鼻も、舌もない。さらに驚くのは、脳もない。心臓もない、したがって血管もない。
脳も心臓もないというのはすごい。人間の常識からみると、脳や心臓がなくてどうして生きていけるのか不思議です。
それではあるのは何か。皮・わずかな筋肉と腸と生殖器があるそうです。
ナマコは砂粒を食べ、砂粒に付着したわずかな栄養分をエネルギーにして生きている。砂粒は無数にあるので餌に困らない。
もともと恒温動物と比べ、必要なエネルギーは100分の1、省エネな生き方をしています。
体が皮ばかりでしかも毒(人間には無毒)があるので他の魚や貝から襲われる心配もない。
他の生物と争わず悠々と生きているナマコはすごい。
本橋達夫先生も、正岡子規の句を示し、争わない生き方を誉めています。
「世の中を かしこく暮らす海鼠哉(なまこかな)」
このほかにもウニのことや、バッタのことが面白く書かれているので是非、一読を。
担当:冨山 恭道
九段下の会計事務所
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